『深夜にようこそ』は山田太一の先見性に感服

日本映画チャンネルのおかげで『深夜にようこそ』を観ることが出来た。1986年TBSで放送された山田太一ドラマで、DVD化もされていないため、今回が初めての鑑賞となった。

ドラマの舞台は、深夜のコンビニ。大学生の矢崎省一(松田洋治)が深夜番で一人担当のところに、村田耕三(千葉真一)がやってきて、その日から二人での深夜番となる。

今でこそ中年のコンビニアルバイトは珍しくないが、当時は学生アルバイトがほとんどだったと思う。深夜のコンビニに中年男がアルバイト、未来を見越した非常に興味深い設定である。

この他にも、お役様との会話がない現状に、お客様同士が話し合えるスペースを提案するが、これは現在のイートインとも思える。山田太一の先見性に感服である。

また秘密掛った耕三は、実はコンビニの親会社の人事部長であった設定。ベテラン社員を3人退社させることになり、精神的に不安定になり、コンビニで活きた営業をしてみたかったとの告白を最終回でするのだが、これも少し前に社会問題となったリストラである。

現在のコンビニは、件数こそ増えているものの24時間営業はピークを過ぎ、新しい方向へ進もうとしている。30年前の設定のドラマから、今後のコンビニを想像するのも楽しいではないか。

最後に、作品そのものが4回と少ないため、ストーリーや登場人物の設定が書き込めなかったところもあると思う。但し配役は『タクシー・サンバ』の「夜の少年」がコンビニに努めるまでに成長し、柳沢慎吾が来店10万人目に選ばれたり、石立ドラマファンとしては、富士眞奈美、山田吾一と会えたことも、楽しみの一つであったことを付け加えたい。


▲『深夜にようこそ』左から、松本伊代、松田洋治、千葉真一、名取裕子

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です